ブランド物販の確定申告
年末棚卸し5ステップ

年末のブランド在庫は、出品中の一覧だけでは数え切れません。委託先や修理先にある商品、年末前後に届く商品も洗い出し、現物と仕入記録を一品ずつ結び付けるところから始めます。
対象は、個人で事業としてブランド物販を行う方の年末棚卸しです。確定申告全体の手続きではなく、商品を数えて棚卸表を残すまでの5工程に絞ります。法人の決算日は一律に12月31日ではありません。
ブランドオークションでの仕入れとフリマ販売を行う当社の視点で、商品の個体差や保管先を記録へ落とし込みます。税務上の扱いは国税庁の案内を参照します。
1. 12月31日時点の棚卸し対象を集める

国税庁の令和7年分「青色申告の決算の手引き(一般用)」は、棚卸しの時期を12月31日とし、商品などを種類・品質・型などの別に実地で数量確認すると案内しています。年末と異なる日に数えた場合は、その日と12月31日の間の売上げ・仕入れなどから基準日現在へ戻す計算と、その方法の記録が必要です。
| 確認場所・状態 | 棚卸し一覧へ入れる候補 | 残す確認情報 |
|---|---|---|
| 手元 | 自宅・事務所・保管棚にある販売用商品 | 商品ID、保管場所、数量、状態 |
| 外部 | 委託販売や加工・修理等で預けている商品 | 預け先、発送日、受付記録、返却予定 |
| 年末前後に移動 | 仕入済み未着、発送済み未完了など判断が必要な商品 | 取引日、発送・受領状況、契約資料、確認先 |
未着品や発送中の商品をどの年の棚卸資産・売上へ含めるかは、取引条件や事実関係で変わります。画面の状態だけで決めず、請求書、落札記録、発送記録をそろえて専門家へ確認できる形にします。
2. 商品IDで現物・数量・状態を記録する

同じブランドや同型の商品が複数あっても、「バッグ2点」だけで終えず、普段使っている商品IDと結び付けます。中古品は個体ごとに仕入額や状態が違います。数えた現物と、その商品の仕入資料へ戻れる記録を残します。
商品ID[ ]/品目・識別情報[ ]/数量[ ]/保管場所・預け先[ ]/12月31日時点の状態[販売前・出品中・委託中・確認中]/破損・著しい陳腐化等の有無[ ]/確認者・確認日[ ]
傷や流行遅れがあるだけで任意の金額へ下げるのではありません。国税庁の手引きは、災害による著しい損傷や著しい陳腐化など、通常の販売価額で販売できない等の場合を他の棚卸資産と区別して扱う説明をしています。該当判断と評価額は根拠資料をそろえて確認します。
3. 仕入記録と照合し、評価方法を確認する
同じ商品IDで結び付ける
- 現物一覧
数量・状態・保管先 - 仕入原資料
落札明細・請求書・決済記録 - 評価方法
届出と継続している処理を確認
| 照合欄 | 確認する資料 | 差異があれば |
|---|---|---|
| 商品ID・品目 | 在庫台帳、落札・仕入明細 | 別ID、セット仕入れ、入力漏れを確認 |
| 仕入日・仕入先 | 請求書、領収書、取引履歴 | 日付と相手方を原資料へ戻す |
| 取得に関する金額 | 落札明細、請求・決済資料 | 何を含めるか会計処理と照合 |
| 販売状態 | 販売画面、発送・入金記録 | 在庫・売上のどちらかを確認 |
国税庁の手引きは、あらかじめ届け出た評価方法を使い、届出がない場合は最終仕入原価法によると説明しています。ただし、中古ブランド品は同じ見た目でも状態や個体が異なります。最終仕入原価法をどの区分にどう適用するかを自己判断で単純化せず、継続している評価方法や届出内容を確認してください。
4. 差異を消さず、理由と確認先を残す

| 差異 | 先に調べること | 記録する結論 |
|---|---|---|
| 現物あり・台帳なし | セット仕入れ、登録漏れ、私物混入 | 仕入資料と商品IDの対応 |
| 台帳あり・現物なし | 販売、委託、修理、発送、紛失 | 移動先と根拠資料 |
| 仕入額が一致しない | 複数商品の按分、手数料等の処理 | 採用額、計算根拠、確認者 |
| 状態が大きく変化 | 破損時期、写真、修理・処分見込 | 通常在庫と分けた理由、確認先 |
差異が残った商品は、根拠なく帳簿を合わせず「確認中」の一覧に分けます。未解決のまま申告から除外するという意味ではありません。税務上の扱いが必要なものは、商品ID、原資料、現物写真、質問事項を一組にすると、税務署や税理士へ具体的に相談できます。
5. 棚卸表と原始記録を保存し、次年へつなぐ

完成した棚卸表/実地確認メモ/商品IDに対応する仕入・販売資料/差異の調査記録/評価方法と計算の根拠。
国税庁の手引きは、実地棚卸しで数量などを記したメモ等の原始記録を棚卸表と一緒に保存すると案内しています。保存期間は申告区分や書類で異なり、国税庁の個人事業者向け案内では、青色申告の棚卸表など決算関係書類は7年、白色申告の決算に関する棚卸表等は5年とされています。
まずは保管場所と預け先を書き出し、商品IDごとに確認の印を付けられる一覧を用意してください。
リユセルの在庫管理・売上管理は、日々の仕入れから売却までを整理する機能です。個体ごとの状態確認や税務上の評価を自動で確定する機能ではありません。日常の記録を整え、年末に現物と照合できる状態を目指します。
仕入れから販売まで、どの情報を記録するか実際の画面でご案内します。
在庫管理について相談する※個人事業者の一般的な棚卸し手順です。参照資料は2026年9月15日に確認した令和7年分の国税庁資料で、申告時は対象年の最新資料をご確認ください。評価方法・取引時期等の個別判断は税務署や税理士へ相談してください。利益や販売を保証するものではありません。

