古物商許可を取った後にやること7つ
義務と初仕入れの道筋

古物商許可を取ったら、営業前に①標識の掲示 ②古物台帳の準備 ③取引相手の確認体制 ④販売方法に応じたURL届出と表示を整えます。そのうえで⑤仕入れ先を選び、⑥入札上限を決めて初仕入れへ。⑦開業届と帳簿づけも並行して進めます。
「手続きがまだ終わっていない」のか、「仕入れ先や商品を選べずに止まっている」のかで、次にすることは変わります。まず未完了の項目を確認し、仕入れの準備ができている方は目次の⑤から読んでください。
まず済ませたい法定手続き4つ(やること①〜④)

許可証があっても、表示・記録・本人確認の運用は別に用意する必要があります。次の4項目を、自分が予定している営業方法と照らし合わせてください。
| やること | 内容の概要 | 補足 |
|---|---|---|
| ① 標識(プレート)の掲示 | 営業所の見やすい場所に、様式の決まった標識を掲示する | サイズ・様式に規定あり(縦8cm×横16cmなど) |
| ② 古物台帳の準備 | 仕入れ(買い受け)などの取引を、帳簿かパソコンの記録で残す | 一定金額以上の取引で記帳義務・最終記載日から3年間保存 |
| ③ 取引相手の確認体制 | 買い受けの際に、相手方の住所・氏名などを確認する | 対面と非対面で確認方法の定めが異なる |
| ④ URL届出 | 自分のホームページやネット上のストアで販売する場合に、URLを届け出る | 氏名・公安委員会名・許可番号の表示義務もあり |
④のURL届出の対象は、使うサイトや販売方法に応じて確認します。URL届出が必要かどうかと、許可情報を表示する義務は分けて考えてください。警視庁は、オークションサイトやフリマアプリでも、古物商であることを表示せずに取引できないと案内しています(相手方の確認・インターネット取引の表示義務)。
あわせて、申請した営業所・管理者・取扱品目と、実際に始める営業内容が一致しているかを確認します。名称や所在地などに変更がある場合は、届出の要否と期限を管轄警察署へ確認してください。
やること⑤ 仕入れ先の確保|ブランドオークションの参加条件

販売の準備ができたら、仕入れ先を選びます。参加できるかだけでなく、扱う商品と費用、問題があったときの条件まで見て選びます。
古物商許可を持つと、業者専用のブランドオークション(古物市場)への参加を検討できます。ただし、許可だけで必ず参加できるわけではなく、審査、紹介、会費、手数料などの条件は市場ごとに異なります。真贋確認や返品の条件も、利用するオークション会社の最新規約で確認します。
フリマアプリやリサイクルショップから仕入れる方法もありますが、仕入れ値や継続性に違いがあります。ルートごとの比較は「ブランド品の仕入れはどこから?個人ができる5つのルートを実例で比較」にまとめています。
業者専用のブランドオークションでどんな仕入れができるか、トップページで実際の画面とあわせて紹介しています
仕入れの仕組みを見るやること⑥ 初仕入れまでの5ステップ

市場への参加から初仕入れまでの流れは、大きく5つのステップです。まずは全体の見取り図として押さえてください。
- 市場を選ぶ会場開催かオンラインか、扱うジャンル、手数料や参加費は市場ごとに違います。自宅から入札できるオンラインの市場もあります。
- 参加登録をする古物商許可証の提示と、主催者の審査が基本です。市場によっては既存会員の紹介が必要な場合もあります。参加条件や費用は市場ごとに異なるため、申込前に各社の最新案内を確認します。
- 出品商品と相場を下見する入札の前に「いくらで売れそうか」の見込みを立てるのが鉄則です。ここがやみくもな入札を防ぐ土台になります。
- 上限を決めて入札する販売見込額から販売手数料・送料・その他費用・目標利益を差し引き、仕入れ側の手数料も含めて上限を決めます。落札額に連動する手数料がある場合は、それも上限額に織り込みます。
- 落札・支払い・受け取り落札できたら市場の手数料を含めて精算し、商品を受け取って販売の準備に進みます。
ステップ3で販売見込額を決められなければ、4の入札上限も決まりません。商品名や状態に不明点が残る場合は、入札を進める前に整理します。
実例:仕入れ¥1,000の手帳カバーが¥14,000で売れるまで
「初仕入れの一品」の現実的なイメージとして、当社がブランドオークションで実際に仕入れた例を紹介します。ルイ・ヴィトンの手帳カバー〈モノグラム〉。角に破れのある、状態ランクBC(使用感やダメージのある中古品の状態評価)の商品です。
仕入れ ¥1,000 → 販売 ¥14,000(実際の画面)


落札額は¥1,000。フリマアプリで¥14,000で販売し、販売手数料¥1,400と送料¥210を差し引いた利益は約¥11,390でした。この取引で見るべきなのは価格差だけではありません。角の破れを含む状態を踏まえて販売できた例であり、別の商品を同じ条件で仕入れられるとは限りません。
最初の壁は「相場観」と「真贋」

仕入れ先が決まっても、商品を見て「何というモデルか」「この状態ならいくらで売れそうか」が分からなければ、入札の判断はできません。
相場を見るときは、同じ商品名だけでなく、傷や破れ、付属品の差まで販売例と照合します。真贋への不安については、市場の検品範囲、問い合わせ方法、返品を申し出られる条件を参加前に確認します。AIの回答だけで本物と判断してはいけません。
リユセルは、この壁を埋めるためのツールとサポートを提供しています。AI商品リサーチが商品名・ライン・状態の候補と相場情報の検索先を提示し、利用者が実物と照合して最終確認します。相場・利益計算の目安から入札上限を検討し、初回の落札には専任スタッフが通話と画面共有で同席します。

仕入れ先や入札の判断で止まっている方へ。実際の画面を見ながら、支援内容をご案内します。
初仕入れを相談するやること⑦ 開業届と帳簿づけ|副業でも税務は早めに

最後は税務まわりです。古物台帳とは別に、事業としてのお金の記録も整えておきます。
- 開業届 — 事業を開始した年分の確定申告期限までに提出します(国税庁の開業届出手続)。古物商許可とは提出先も役割も別です。
- 青色申告の検討 — 控除などの利点がある青色申告を選ぶ場合は、承認申請書に提出期限があります。
- 帳簿づけ — 仕入れ値・売上・手数料・送料を記録しておくと、確定申告の時期に慌てません。会社員の副業でも、給与以外の所得が年20万円を超えると確定申告が必要になるのが一般的な目安です(詳細は国税庁の案内を参照してください)。
細かい判断は税務署や税理士の領分ですが、「記録を最初から残す」だけでも後がぐっと楽になります。取引のたびに台帳と帳簿へ、を習慣にしてください。
よくある質問

Q. 標識(古物商プレート)はどこで作れますか?
様式やサイズが定められており、インターネットの標識作成サービスや地域の防犯協会などで作成できます。申請先の警察署で案内されることも多いです。掲示は営業の前提となる義務なので、許可が下りたら早めに用意しましょう。
Q. 許可を取ったあと、何もしないままです。取り消されますか?
古物営業法第6条では、許可から6か月以内に営業を開始しない場合や、6か月以上続けて休止し現在も営業していない場合を、公安委員会が許可を取り消せる事由としています。期間が過ぎた瞬間に自動で失効するという意味ではありません。未開業・休止中なら、その状況を管轄警察署に相談してください。
Q. ブランドオークション(古物市場)は、初心者ひとりでも参加できますか?
許可証は主な条件のひとつですが、それだけで参加できるとは限りません。市場ごとの入会審査や紹介条件、費用を確認します。詳しくは個人参加の条件と費用にまとめています。
まとめ

営業前の表示・台帳・本人確認・届出を整えたら、仕入れ先の条件を確認し、商品と費用を踏まえて入札上限を決めます。開業届とお金の記録も並行して準備してください。手続きの個別判断は警察署・税務署へ。商品や相場の判断で止まっている場合は、どこが分からないかを整理してから次へ進みましょう。
仕入れ先と、最初の入札を相談できます
まだ市場を選べていない、商品や相場の見方が分からない方へ。
実際の画面を見ながら、サービスで支援できる範囲をご案内します。
申込み後はお電話で日程を調整します。相談は無料です。無理な勧誘は行いません。
※本記事の内容は執筆時点の情報です。法令・手続きの運用は改正や自治体の案内によって変わることがあります。正確な内容は管轄の警察署・税務署等でご確認ください。利益や販売を保証するものではありません。
