ブランド物販・保管管理

中古ブランド品の棚番設計
保管場所の決め方

公開日:2026年9月19日|執筆:西川 薫(株式会社SCHEME 代表取締役)

イラスト:商品一覧と紙の記録を見比べる男性
置き場所の記憶だけに頼らず、商品ごとの記録から所在をたどります。

棚番は「どの商品か」ではなく、「どこへ行けば見つかるか」を示す住所です。中古ブランド品は商品IDで一品ずつ区別し、そのIDへ現在の棚番を結び付けます。移動するたびに両方を確認するところまでが、保管場所の管理です。

「黒いバッグは右の棚」では、同じ型や色が増えたときに迷います。棚のどの段かまで番号で指せるようにし、撮影中や返品確認中の品にも置き場所を用意します。

仕入れと販売を行う当社の視点から、小規模な保管場所で使う配置図と移動記録のひな形を示します。管理番号の例は説明用で、実際の取引記録ではありません。

1. 置き場所を固定するか、空き棚へ割り当てるか

場所の使い方は2種類
  1. 固定:置く物を先に決める梱包資材や撮影用品など、同じ物を同じ場所へ戻す。
  2. フリー:空き場所を割り当てる入荷した商品に空き棚を割り当て、その都度記録する。
図解:フリーは「自由に置いてよい」ではなく、置いた先を必ず記録する方式です。

LOGILESSの公式ヘルプは、保管場所を固定する方式と空いている場所へ入れる方式を区別しています。前者は場所を覚えやすく、後者は入れ替わる商品を空き場所へ収めやすい一方、取り出す際に記録の確認が必要です。

選ぶ方式使い方の例先に決めること
固定梱包資材・撮影用品を定位置へ戻す置く物がないときも場所を確保するか
フリー一点物の在庫を空き棚へ入れる置くたびに誰が棚番を記録するか
併用通常在庫は空き棚、確認中の品は専用区画へ区画を移す条件と入力する担当者

一品ずつ内容が違う中古品では、置き場所だけで商品を特定しません。商品IDは自分の在庫を見分ける番号で、メーカーの製造番号とは別です。同じ型のバッグにも別々のIDを付けます。

まず確認するのは、移動するたびに記録できるかどうかです。入力を後回しにしがちな状態でフリー方式だけを採用すると、空間が空いても商品を探す時間が増えてしまいます。

2. 棚番を見て同じ場所へ着くようにする

小さな保管場所での付け方の例

A-03-2

  1. A:エリア部屋や保管区画を指す。
  2. 03:棚配置図で3番の棚を指す。
  3. 2:段この例では下から2段目を指す。
図解:説明用の棚番。実際は使用するシステムの入力条件へ合わせます。

桁や区切り文字は、使う管理表やシステムへ合わせます。番号を数える向きと棚札を貼る位置を統一し、配置図にも同じ表記を使ってください。後から棚を増やす可能性があるなら、途中の増設で既存の棚番をすべて振り直さずに済むかも確認します。

一つの棚番で広すぎる範囲を示すと、その中で探すことになります。まず棚の一段単位で区切り、同じ段に似た物が並ぶ場合は仕切りや保管箱も記録します。商品の大きさや棚の耐荷重を無視して、番号の都合だけで詰め込まないようにします。

配置図へ書く欄記入する内容
棚番・位置[ ]/入口から見た位置[ ]
数える向き棚[ ]から[ ]へ/段[ ]から[ ]へ
入れる物通常在庫・撮影待ち・発送待ち・確認中など[ ]
棚札の位置[ ]側の[ ]へ統一
作成・更新確認者[ ]/日付[ ]

返品が届いた品や状態確認中の品は、出荷できる在庫と区画を分けます。棚札に「確認中」と書くだけでなく、記録上の販売状態も確認中にします。置き場所と出荷可否は別の情報だからです。

3. 動かす人が、旧棚番と新棚番を記録する

移動を記録する順序
  1. 取り出す前商品IDと移動元の棚札を確認する。
  2. 移動するとき旧棚番・新棚番・理由・日時・担当者を残す。
  3. 置いた後新しい棚札と記録を照合する。
図解:現在地の上書きだけではなく、移動元も履歴に残します。

撮影や清掃へ持ち出す際も、棚から消えたままにしません。撮影台などの一時置場を決め、誰が持ち出したかを記録します。複数の商品を動かす場合も、商品IDごとに行を分けます。

移動記録の欄記入欄
商品ID・品名[     ]
旧棚番 → 新棚番[   ]→[   ]
移動した理由撮影・発送待ち・確認中など[   ]
日時・動かした人[     ]
付属品の位置本体と一緒・別保管[   ]
移動先の確認棚札と記録の一致[済・未]

現在の棚番は商品一覧からすぐ見えるようにし、変更履歴は消さずに残します。記録する人を「管理担当者」ではなく「その品を動かした人」と決めると、後から別の人へ説明する手間を減らせます。

ReCOREの公式ヘルプでは、棚入れで在庫へ棚番号を追加し、在庫詳細から場所を確認する操作を案内しています。システムごとに登録単位や複数棚番の扱いが違うため、手元の機能とこの記録欄を照合して使います。

仕入れから販売まで、商品情報をどう管理するか動画で案内しています仕入れから販売までの流れを案内する動画

4. 取り出した後は、現物と受注内容を照合する

正しい棚から取れたら、個体を確認
  1. 商品ID受注内容と保管袋のIDが一致するか。
  2. 現物の特徴型・色・傷・状態が購入時の写真と一致するか。
  3. 付属品約束した箱・保存袋・ストラップがそろうか。
図解:棚番は探すための情報。正しい個体であることは別に照合します。

棚番が合っていても、中身まで合っているとは限りません。

誤って同じ棚へ戻した品は、棚番だけの確認では見つかりません。梱包前に商品IDと現物の特徴を照合し、確認中の品なら発送を止めます。付属品を別に保管している場合は、その置き場所まで同じ商品IDでたどれるようにします。

困った状態戻って確認するところしないこと
棚に商品がない最後の移動履歴、撮影台、発送待ち区画似た別の商品を代わりに出す
棚札と記録が違う商品ID、移動元・先、動かした人原因不明のまま現在地だけを書き換える
返品と通常在庫が混在検品状況と出荷可否、専用区画置き場所だけを見て販売へ戻す

運用を始める前に、作った配置図だけを見て一品を探し、撮影台へ動かして戻すところまで試します。別の担当者がいる場合は、その人にも同じ記録で探してもらいます。途中で口頭説明が必要だった場所が、棚札や記録欄を直す箇所です。

リユセルの在庫管理・売上管理は、仕入れから売却までの商品情報を整理する機能です。現物の棚札や移動記録を自動で代行するものではありません。日々の保管作業とシステムで管理する情報を分けて組み合わせます。

仕入れから販売まで、どの情報をシステムで管理するかを実際の画面でご案内します。

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西川 薫(株式会社SCHEME 代表取締役)

西川 薫(株式会社SCHEME 代表取締役)
株式会社SCHEME 代表取締役。ブランドオークションでの仕入れとフリマアプリでの販売を自ら実践し、実際の取引にもとづいて本コラムを執筆・監修。大阪府公安委員会 古物商許可 第62111R061035号。

※本記事の内容は2026年9月19日時点の情報です。保管環境や使用システムに合わせて運用を調整してください。中古品の相場は時期・状態・市場により変動し、利益や販売を保証するものではありません。